1981年、美術を通して飢餓問題への関心を高めるべく、Artists to End Hunger(本部ニューヨーク)という機関が設立されました。そして、すでに1987年の第一回展以降、ヨーロッパ、アメリカ、中南米各地で展覧会を開いてきており、開催各地で大きな反響を呼んできました。この展覧会は、R.ラウシェンバーグ、A.ウォーホル、J.ボイス、F.クレマンテ、マリソルら、世界の現代美術の最前線で活躍する作家に呼びかけて、飢餓救援の趣旨の下に制作された作品を一堂に集めたものであります。今回の日本展に際しては、これにさらに日本人作家8名による作品も加えて計49点による展観となっております。それは、世界の現代美術の現状を示すものであると同時に、一歩進んで、視覚を通して我々一人ひとりの問題としての「飢餓」を考えるための絶好の契機となるものと確信いたしております。