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企画展(終了)
編集者にしてウィリアム・モリス研究家の小野二郎(1929-1982)が生涯を通して追い求めたテーマがユートピアの思想でした。弘文堂の編集者を経て、1960年には仲間と晶文社を設立、平野甲賀の装幀による本が出版社の顔となります。一方では明治大学教授として英文学を講じる教育者でもありました。晩年には飛騨高山の高山建築学校でモリスの思想を説き、そこに集った石山修武ら建築家に大きな影響を与えました。W・モリス、晶文社、高山建築学校の3部構成で小野二郎の“ユートピア”を探ります。
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展覧会毎に、様々な趣向を凝らした内容で、子どもから大人までその場で楽しめる簡単な工作などを行います。このたびは、プラ板を使って、W・モリスのステンドグラス風のオーナメントを作ります。窓辺に飾ると光を集めて、キラキラと輝きます。
ミュージアムショップ
目次「挨拶にかえて」酒井忠康「追想の小野二郎」菅野昭正「モリス主義者の遺したものは―小野二郎の仕事(と未完のプロジェクト)」川端康雄図版第I部:ユートピアを求めて第1章:ウィリアム・モリス研究者の書斎から第2章:ウィリアム・モリスのケルムスコット・プレスケルムスコット・プレス設立趣意書 一八九六年発表のエッセイ第3章:ウィリアム・モリス研究挿話:小野悦子の仕事第II部:編集者・小野二郎の誕生第1章:東京大学大学院から弘文堂へ第2章:晶文社と出版活動「晶文社の小野二郎」津野海太郎「晶文社の経験―生活の地平」林道郎「そこにはないものの大切さ」堀江敏幸「晶文社に導かれて」宮沢章夫「「音楽は娯楽だ。趣味だ。」か?」小沼純一「ふつう思想といわれているものが趣味で、趣味がじつは思想だ。」岡本仁第3章:植草甚一と髙平哲郎「小野二郎「これからの人生」 What are You Doing the Rest of your Life?」髙平哲郎第4章:運動の半ば、早すぎる死「平野流」鳥海修第III部:高山建築学校第1章:高山建築学校に集った講師、クリエイターたち挿話:川俣正の仕事第2章:石山修武のセルフビルド、自邸「世田谷村」「知識人の「 」から動こうとした矢先に―小野二郎小論」石山修武「ある編集者のユートピア=小野二郎」矢野進資料編I 〔小野次郎による著作の再録〕編集者の仕事/物質に孕まれた夢 芸術・教育・労働/紅茶を受皿で/モリス商会の壁紙/端物印刷物の世界 ビラ・チラシ・切符など/住み手の要求の自己解体をこそ 住宅の街路化への提案/ツノ出せ、オノ出せ、オサダ出せ「小野二郎 年譜」編:川端康雄資料編Ⅱ「小野二郎 著作リスト」編:世田谷美術館「小野二郎 関連文献」編:遠藤望「晶文社出版リスト(1960-1983)」編:三木敬介出品資料目録奥付学術協力:川端康雄(日本女子大学教授)編集:矢野進、遠藤望、三木敬介、橋本善八(世田谷美術館)編集補助:鶴三慧、新宮和聖タイトル文字デザイン:平野甲賀デザイン:桑畑吉伸制作:リーヴル印刷:光村印刷株式会社発行:世田谷美術館(公益財団法人せたがや文化財団)2019年4月26日©2019 Setagaya Art Museum
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ゲスト:川端康雄(英文学者) 聞き手:矢野進(本展担当学芸員)世田谷美術館では、企画展「ある編集者のユートピア 小野二郎:ウィリアム・モリス、晶文社、高山建築学校」を2019年6月23日まで開催中です。本展では、編集者・小野二郎をとおして、ウィリアム・モリス、晶文社、高山建築学校をご紹介しています。小野の研究対象であったウィリアム・モリスの出版活動、小野二郎が中村勝哉と起こした晶文社の出版活動、そして小野二郎が講師として招かれて深く共鳴した高山建築学校の活動について展示紹介しています。今回のポッドキャスティングでは、明治大学で小野二郎に学び、ご自身も『ユートピアだより』などモリス作品の翻訳者でもある英文学者で日本女子大学教授の川端康雄氏に、お話を伺います。小野二郎との出会いのエピソード、多くの人を惹きつけた小野二郎の魅力ある人柄について、また、本展の図録、展覧会のみどころなどを、川端氏ならではの視点からお話をお聞かせいただきました※セタビPodcastingについて
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展覧会「ある編集者のユートピア 小野二郎:ウィリアム・モリス、晶文社、高山建築学校」を開催中です。ウィリアム・モリスの研究家で、編集者だった小野二郎(1929-1982)。本展は、小野二郎の理想に共鳴した様々な分野の人々の活動を紹介します。和田誠の似顔絵と平野甲賀による本展題字展覧会の冒頭では、小野二郎とその夫人の愛用品をはじめ、モリスへの理解を深めるためにイギリスへ渡航した際に小野が現地で求めた品々などを展示しています。小野家にあった『パンチ滑稽文庫』(編:J.A.ハマー…小野二郎の思想的源流となったウィリアム・モリスが出版した美しい木口木版の本や、小野家にあったモリスの壁紙も展示しています。作品保護のため照度を抑えています。小野二郎は、東京大学を卒業後、弘文堂での編集活動を経て、文芸からサブカルチャーまで、様々な分野の出版物を刊行する晶文社を立ち上げました。本展では、弘文堂や晶文社で小野二郎が関わった本の数々をご紹介しています。皆さんが読まれたことのある懐かしい本があるかもしれません。小野二郎は飛騨高山にあるセルフビルドを学ぶ私塾、高山建築学校に講師とし招かれました。そして、そこに集った建築家やアーティストに大きな影響を与えました。52歳という若さで早世した小野二郎を偲んでつくられた「モリス・テーブル」を展示したこのコーナーでは、砧公園の新緑を背景に、自然の光の中でご覧いただけます。小野二郎の 大きい顔 を模したテーブル皆さまのお越しをお待ち申し上げます。