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演奏: 梶田 真未氏(ソプラノ)、小滝 翔平氏(ピアニスト)トーク: 梶田 真未氏、丹羽 正明氏(音楽評論家・本イベント企画協力)ナレーション: 木暮絵理(本イベント担当・普及担当学芸員)世田谷美術館で2023年3月4日土曜日に開催した、「第270回 プロムナード・コンサート 梶田真未 ソプラノ・リサイタル 異国の女たちの歌~ドイツから東欧へ~」(企画協力・丹羽 正明氏 / 音楽評論家、沼野 雄司氏 / 音楽研究家)。新型コロナウィルス感染症の影響で、前回の開催時と同様に大幅に定員を減らしてのプロムナード・コンサート開催となりました。本コンサートでは、ヴォルフ、チャイコフスキー、ドヴォルジャークという、ドイツから東欧にかけての作曲家による名曲を演奏いただきました。独特の軽妙なリズム感と音の響きは、東欧の情景に思いをはせさせ、女性たちの心の機微をも豊かに表現されています。女性たちの心を繊細に、大胆に歌い上げた演奏をどうぞお聴きください。本コンサートにご応募いただいた方々をはじめ、当日の演奏をお聞きになれなかった方々に、演奏の一部とともに、梶田氏と丹羽氏のお二人によるトークをお届けいたします。※セタビPodcastingについて・梶田 真未氏、小滝 翔平氏プロフィールと、本コンサートの演奏プログラム・概要はこちら: 第270回 プロムナード・コンサート 梶田真未 ソプラノ・リサイタル 異国の女たちの歌~ドイツから東欧へ~・音楽評論家・丹羽 正明氏のポッドキャスティングによるお話はこちら:セタビ Podcasting Vol.9(丹羽正明氏「プロムナード・コンサートの20年」音声コンテンツ)「プロムナード・コンサートの20年」 ・過去のプロムナード・コンサートはこちら:これまでのイベント プロムナード・コンサートデジタルコンテンツ「セタビPodcasting」にもどる→こちら
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本ブログで複数回に分けてご紹介してきた、当館の「プロムナード・コンサート」。最終回にお伝えさせていただくのは、ご出演いただく演奏家のことと、公演当日に会場でお配りしている「プログラム・ノート」についてです。当館のプロムナード・コンサートは当初、初代館長 大島清次の発案により、世田谷区民を中心とするお客様がイベントに参加することで若手を中心に才能豊かな演奏家を応援し、芸術の体験を通じた交流のひと時を楽しんでもらうことを目指して始まりました。長年、音楽評論家の丹羽正明先生に企画協力をいただいています。但し実際のところ、本コンサートのステージに立たれるのは、若手の演奏家ばかりではありません。なかには2度目のご出演を果たす方もおられ、かつてに開催されたプロムナード・コンサートにご来場くださったお客様を再び喜ばせてくださったりもします。 河原伴子 氏/箏・歌 河原抄子 氏/十七絃(第256… そのほか、当館での公演日の後日に、他所で催される大きなコンサートのプレ・コンサートとしてご厚意でご出演くださる方や、美術館という芸術空間への関心からご出演の意向を寄せてくださる演奏家もおられます。ステージ経験が豊富な方々が本プロムナード・コンサートにご出演くださるのは、本企画が始まった当初はコンサートの開催が今よりも頻繁であったことや、過去のご出演者様のなかには、国内でもトップクラスの演奏家として現在活躍なさっている方が多数おられるなど、長年のイベント実施による実績によるものでしょう。ご出演者様にはこれまで、「プログラム・ノート」(当日ご来場者様に配布する、演奏曲の解説等のご案内文)のご執筆・作成を任意でお願いしてきました。お客様にとっては、当日の演奏音楽をより深く味わい、堪能するためのアイテムとなる「プログラム・ノート」。「演奏家にとってもその作成は意義深いものです」との丹羽正明先生(音楽評論家・本イベントの企画協力者)からのご推奨もあって、これまでに催されたプロムナード・コンサートの大半で、ノートの作成・配布を行ってきました。当方でも書式を整えるなどのお手伝いはするものの、1時間半に及ぶ演奏に込めるさまざまな思いをあらかじめ言葉で綴ることは、ご出演者様にとって、なかなか汗をかく公演準備のようです。ノートの内容にはさまざまな工夫をいただいています。曲目解説には演奏家の方ならではの視点や感性、情緒が込められた文章をお寄せいただくことが多く、ときには挨拶文を添えていただくなど、クラシック音楽はあまり聞きなれないという方から、聴衆としてベテランの域に達するご来場者(音楽家を含む)まで、さまざまなお客様に喜んでいただいています。 当日会場で配布するプログラム・ノート コロナ禍の美術館で音楽コンサートを開催するためにはさまざまな課題がありますが、「すべての芸術はつねに音楽の状態をあこがれる」(19 世紀末の英国の批評家・ウォルター・ペイターの言葉)、「何よりもまず音楽を」(19 世紀後半のフランスを代表する詩人ポール・ヴェルレーヌの言葉)といった言葉のとおり、美術や詩、演劇や舞踊などのさまざまな芸術と、音楽との縁は浅からぬものです。音楽は私たちの日々の生活や、乾きかけの心にも潤いをもたらしてくれます。今日、自宅で過ごす時間が増えるに伴い、音楽を聴く方や楽器を習い始めたという日の数も多くなっているとか。「「プロムナード・コンサート」について:近年開催されたコンサートの概要報告を中心に」は全4回シリーズでお伝えしてまいりました。いかがでしたでしょうか。今後の開催予定は、決定次第当館ホームぺージにてお知らせいたします。ぜひお楽しみに。●橘高昌男氏プロフィールと、コンサート開催時(2018年)の演奏プログラムはこちら:第255回 プロムナード・コンサート 橘高昌男 ピアノ・リサイタル●河原伴子氏・河原抄子氏プロフィールと、コンサート開催時(2018年)の演奏プログラムはこちら:第256回 プロムナード・コンサート 箏と十七絃による河原伴子 河原抄子 ジョイント コンサート●過去のプロムナード・コンサート開催一覧はこちら♯プロムナード・コンサート(キーワードタグ検索)
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前回ブログに引き続き、当館開館直後から長年、定期的に開催してきたプロムナード・コンサートについてご紹介します。まず、下記のコンサート公演の記録写真をご覧ください。色とりどりの…。星 美南子氏(手前) 添田哲平氏(奥)/ ピアノ (… お気づきのとおり、ステージに立たれる演奏家はときに公演途中の休憩を利用して衣装替えをされるのですが、それもステージ・パフォーマンスの一環です。(プロムナード・コンサートの公演では、従来では15分間休憩を1度、現在では換気対策のため、10分間休憩を2度入れています。)休憩の後に、装いとともに雰囲気をがらっと変えたソリストの方がご登場すると、ステージ全体の雰囲気も一変し、ご来場をいただいたお客様への楽しいサプライズとなっています。例えば、とある声楽のリサイタル開催時のこと。歌曲や唱歌の演奏が続くプログラムの前半部では、落ち着いた藍色や、淡い黄色といったドレスを纏っていたソリスト様の姿が。そして、オペラの煌びやかなアリアが披露される演奏プログラムの後半部には、情熱的な恋の歌を象徴するような鮮やかな赤のドレスであったり、周囲を魅了する華麗で逞しいヒロインのイメージとも重なる大きめの花柄と明快な色を用いたドレスなどが纏われ、音楽の調べに合う衣装の選定という工夫がみられます。また、当館の講堂では照明の細かい調整は殆どできないものの、ステージに当てるスポットライトを暗くするだけでもその場の雰囲気が変化することも。塚村 紫 氏 / ソプラノ 福田里香 氏 / ピアノ… 山下裕賀 氏 / メゾ・ソプラノ 木邨清華 氏 / … 色とりどりといえば、プロムナード・コンサートのチラシのデザインは長年の間で、徐々に変わってきています。近年のチラシは当館建物や周囲の緑樹のイラストを添えたデザインです。公演の内容と必ずしも絡めている訳ではありませんが、公演時期の季節に合った配色となっています。近年のプロムナード・コンサートのイベント・チラシ 今回はプロムナード・コンサート・イベントに纏わるささやかな工夫をご紹介しました。「「プロムナード・コンサート」について:近年開催されたコンサートの概要報告を中心に」は4回シリーズでお伝えしています。最終回の第4回は本コンサートの「プログラム・ノート」についてご紹介いたします。●江夏(こうか)真理奈 氏プロフィールと、コンサート開催時(2017年)の演奏プログラムはこちら:第250回 プロムナード・コンサート 江夏真理奈 ピアノ・リサイタル●星 美南子氏、添田哲平氏プロフィールと、コンサート開催時(2021年)の演奏プログラムはこちら:第266回 プロムナード・コンサート 星 美南子・添田哲平 ピアノ・デュオ・コンサート●塚村 紫氏、福田里香氏プロフィールと、コンサート開催時(2018年)の演奏プログラムはこちら:第257回 プロムナード・コンサート 塚村 紫 ソプラノ リサイタル: 冬~春へ 情熱の音楽会●山下裕賀 氏、木邨清華 氏プロフィールと、コンサート開催時(2018年)の演奏プログラムはこちら:第253回 プロムナード・コンサート 山下裕賀(やました ひろか) メゾ・ソプラノ リサイタル●過去のプロムナード・コンサート開催一覧はこちら♯プロムナード・コンサート(キーワードタグ検索)
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先日公開のブログに引き続き、当館プロムナード・コンサートについてご紹介します。今回は一口に「コンサート」といっても、その在り方はさまざまであることを取り上げます。当館で長年開催しているプロムナート・コンサートですが、なんと今日まで、演奏家に無償で出演をいただいています・・・!それは、本企画が当初、世田谷区民が気軽に参加できることや、若手を中心とする音楽家にステージ経験を積んでもらうことを目的とした無収益イベントとして始められ、その試みが今日まで続いているためです。そのような厳しい条件ながら、演奏家の方々がプロムナード・コンサートへの出演に長年関心を寄せてくださるのも、会場探しの手間とそのコスト負担が一切かからないことや、演奏家自らの意向に基づいたプログラミングと進行が尊重されることのほか、プロムナード・コンサートへの出演をきっかけに飛躍を遂げて、今日、国内外で活躍なさっている演奏家が多数おられるためです。そして何よりも、長年にわたって企画協力者としてご尽力いただいている音楽評論家の丹羽正明先生のご存在やそのお人柄 ―丹羽先生は常に微笑みを絶やさない、大変おおらかで気さくなお人柄です― によるものであると思います。Duo Uchida(デュオ ウチダ):(手前)内田…美術館側にとっての音楽コンサート開催のメリットといえば、美術のみかた、楽しみ方がさまざまにあることを再認識するのみならず、外部にそのことを伝える機会をもつことで新たな来館者層へのアピールにもつながることがあります。美術館の担当スタッフは、公演当日に向けてコンサートの準備運営や広報等の業務を請負い、ご出演者となる演奏家のサポートを務めます。クラシック音楽の系譜に連なる楽曲で構成される演奏プログラムを披露いただいている毎回のプロムナード・コンサートですが、ときに邦楽や近現代の日本の作曲家たちによる作品に焦点を当てる試みもあります。また、テューバやコントラバス、尺八や箏、十七絃といった、リサイタル開催の機会が未だ多いとはいえない楽器の公演も催され、演奏楽曲や楽器のジャンルを広げる普及活動の取り組みも行われてきました。いずれの公演も本格的な音楽コンサートながら、そのスタイルはさまざまです。演奏者ご自身にとっても挑戦となる数々の曲を組み合わせた、「演奏のみで勝負!」という意欲的な演奏プログラムもあれば、「普段コンサートに行く機会があまりない」、「美術館でのコンサートは初めて」、との思いを抱かれるご来館者への配慮から、気合の籠った演奏の合間にトークを交えた進行を交えてくださるなどして、ご来場者との直接のコミュニケーションを意識した公演内容もあります。※公演中のトークは現在、行っておりません。(中央)横田和宏氏/テューバ、(左)城 綾乃氏/ピア…トークの話題となるのは、楽器や演奏曲、作曲者に関することや、ご出演者ご自身のご活動についてなどです。演奏家によるトークの際に、話し手のお人柄がふと垣間見えるとき、ステージと客席間にある見えない距離もすっと縮まります。特に、演奏家ならではの音楽的な話題(直後の演奏内容にもつながる内容など)を聞くと、演奏曲自体への関心も一層高まります。そしてそのトークの効果が、続く公演中の会場全体に空気のように漂っていくことを感じることもあります。コロナ禍の音楽コンサートでは、公演の最中に演奏の録画、録音を行い、その配信を同時にまたは後日に行なっていくという、ハイブリッド型の情報発信も一層求められていますが、「どんな音楽を、誰に向けて、いかに届けるか」という問い自体は、音楽コンサートを開催する側の者にとって、昔も今も変わらない課題であると考えます。「「プロムナード・コンサート」について:近年開催されたコンサートの概要報告を中心に」は今後もシリーズでお伝えいたします。第3回は本コンサートの広報物についてご紹介いたします。●橋本彩子氏、梅村百合氏プロフィールと、コンサート開催時(2018年)の演奏プログラムはこちら:第258回 プロムナード・コンサート 橋本彩子 ヴァイオリン・リサイタル●Duo Uchida 内田久己氏と内田万海氏プロフィールと、コンサート開催時(2018年)の演奏プログラムはこちら:第261回 プロムナード・コンサート Duo Uchida ピアノ4手連弾 リサイタル●横田和宏 氏、城 綾乃氏プロフィールと、コンサート開催時(2018年)の演奏プログラムはこちら:第254回 プロムナード・コンサート 横田和宏 テューバ・リサイタル●過去のプロムナード・コンサート開催一覧はこちら♯プロムナード・コンサート(キーワードタグ検索)
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当館では1986 年の開館以来、美術に限らず幅広い芸術の交わりに着目し、さまざまなイベントを行ってきました。世田谷美術館のプロムナード・コンサートも、その一環で開催されている長寿企画のひとつです。初代館長 大島清次の発案により、その開催趣旨は若手を中心とする才能に恵まれた優秀な演奏家の方々に美術館の講堂にあるステージを演奏の場として活用してもらうこと、また世田谷区民を中心とするお客様に、本格的な音楽コンサートに気軽に参加してもらうことになりました。以来、その方針は受け継がれています。そして開催当初から長年、音楽評論家の丹羽正明先生に企画協力者としてご尽力を賜っています。近年、年間5回あまりの頻度で開催してきたプロムナード・コンサートですが、現在はその開催回数を大幅に減らさねばならぬなかなかの正念場です!そのため、近年に開催されたプロムナード・コンサートの多種多様な公演内容の一端をご紹介するべく、記録写真を交えてのごく簡単なご報告を本ブログで計4回に分けてお伝えして参ります。美術館で行われる音楽コンサートの様子を、垣間見ていただけましたら幸いです。*******今日から遡ること30年余り。記念すべき第1回目のプロムナード・コンサート(1987年)にご出演をいただいたのは、世界の第一線で活躍するピアニスト・小川典子氏(現在、世界各国での演奏旅行とともに、東京音楽大学特任教授および英国ギルドホール音楽院教授をお務めであり、そのほかにも国際的なコンクールでの審査員、各国でのマスタークラスなど多彩な活動を展開なさっておられます)です。その後、国内でもトップクラスの、若手を中心とする演奏家たちをお迎えしてのコンサート開催が今日まで続き、昨春 3 月までに企画準備されたプロムナード・コンサートは通算で 266 回を数えます。※第263回と第264回公演は新型コロナウイルスの影響により中止となりました。コロナ禍にあった昨年度もコンサートを2度実施したほか、美術館が長年取り組んできた音楽コンサートの様子を少しでも多くの方にお伝えできればとの思いから、ポッドキャストによる音声コンテンツを作成し、公演日の後日に配信を行いました。当館プロムナード・コンサートの公演時間は、およそ 1 時間 40 分。定員 140 名で毎回、往復ハガキによる応募で事前抽選を実施しています。従来の公演では合間に 15 分間休憩を 1 度入れていましたが、現在は新型コロナウイルス感染症対策のため、2 度の 10 分間休憩を実施し、講堂室内の換気を行っています。また現在、関係者を除くご来場者様には原則、指定席をご案内しています。音楽コンサートを館内の施設で定期的に開催している美術館は今日、年々減少傾向にあるとも聞きます。しかし、音楽はコロナ禍にあって、わたしたちの内面と日々の生活に一層の潤いをもたらし、近隣地域を中心とする社会と美術館がつながるための円滑油になっているように思います。「「プロムナード・コンサート」について:近年開催されたコンサートの概要報告を中心に」は今後もシリーズでお伝えいたします。第2回は本コンサートのあり方や裏側についてご紹介します。 ●中島英寿氏プロフィールと、コンサート開催時(2019年)の演奏プログラムはこちら第260回 プロムナード・コンサート 中島英寿 ピアノ・リサイタル●過去のプロムナード・コンサート開催一覧はこちら♯プロムナード・コンサート(キーワードタグ検索)