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企画展(終了)
絵画といえばアカデミズムが主流を占めていた19世紀末に、市井の曜日画家でしかなかったH.ルソーの絵が突然注目されたことは当時の人々にとって大きな驚きでした。その後20世紀に入ってアフリカやオセオニアの造形が「発見」され、これがさらに進んで子供たちや知的障害を持つ人たちの表現活動の評価につながっていったことは周知の通りです。こうした一連の今日プリミティブ・アートと総称される造形は西欧近代美術に多大な影響を及ぼし、やがてプリミティヴィズムという今世紀を貫く巨大な流れへと結実しました。 当館の所蔵品を中心とする本展は、こうしたプリミティヴ・アートの発見からプリミティヴィズムの展開への道のりを歴史的に跡づけて、プリミティヴィズムの歴史的な意義と位置付けを改めて問い直そうとするものです。
刊行物
目次あいさつ「プリミティヴィズムの系譜」川口幸也図版I. サロンの画家たちII. フランスの素朴派III. 民族美術IV. 知的障害者の絵V. 子どもの絵VI. 様々な国の素朴派の画家たちVII. プリミティヴィズム作家解説関連年表作品リスト奥付編集:世田谷美術館制作:集巧社©世田谷美術館、1993