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企画展(終了)
難波田龍起(1905〜)は、日本の抽象絵画の流れに、清冽で厳しい構成と、生命によせる詩情を合わせ持つ、深い内面性を表出した作品により、確固たる位置築き上げてきました。 既に、出生地北海道の道立近代美術館および道立旭川美術館で1982年に東京国立近代美術館では1987年に大規模な回顧展が開催され、その評価の高さを裏付けるものとなっております。 世田谷に居を構えて58年、年齢を加えるごとにいよいよ充実の度を深め、ますます優れた作品を発表し続ける難波田龍起の、高い到達地を示す近作を中心に捉えながら、抽象を自らの表現形態として選び取って以降の40年の軌跡を、世田谷美術館で展観することは、日本の抽象絵画を考察する上で、重要なものとなることと思われます。 近作を中心に、油彩約60点、水彩約20点に蝋画、コラージュを交えた構成により、心情風景の理性的構築ともいえる、難波田龍起の絵画世界の現在をご紹介しようとするものです。
刊行物
目次ご挨拶「難波田龍起 インタビュー わが「生の記録」」聞き手:大島清次「詩的抽象の求心力と遠心力」針生一郎「難波田龍起 抽象の成立から現在まで」清水真砂図版出品目録年譜主要参考文献奥付編集:世田谷美術館(清水真砂、石井幸彦、藤井亜紀、長谷川祐子)翻訳:児玉寿愛、二瓶優子制作:光村印刷株式会社発行:世田谷美術館©Setagaya Art Museum, 1994