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企画展(終了)
1901年(明治34年)京都府に生まれた向井潤吉は、浅井忠が創設した関西美術院に学び、写実の基礎を確立しました。渡仏してからは、ルーブル美術館の名品の数々を摸写し、西欧美術の伝統と油絵具の技法の習得に励んでいます。そうした勉強の成果は、帰国後二科展に出品した諸作品にいかんなく発揮されました。そして、1945年(昭和20年)から始められた民家のシリーズは、その画業を決定づけたと言えましょう。四季折々の美しい表情を見せる日本各地の民家を描く芸術は、日本的抒情を深く湛え、多くの人々の心をとらえ続けています。本展は、初期から最近作に至る、油彩画、デッサン、資料など約85点をもって、70年に及ぶ向井潤吉の画業を回顧するものです。
刊行物
目次「向井潤吉 民家をめぐる造形と思想」勅使河原純図版「向井潤吉とパリ」宝木範義図版「画家 向井潤吉と戦争」橋本善八図版年譜出品リスト参考文献奥付編集:世田谷美術館(勅使河原純、橋本善八)発行:世田谷美術館制作:求龍堂©1986 Setagaya Art Museum, Tokyo