[カタログ/2013年9月14日発行]
-開催概要から-
パリの入市税関に22年間勤めながら、幻想的な独自の世界を創造したアンリ・ルソー。日本にも多くのファンをもつ“税官吏ルソー”の作品4点を出発点に、ルソー以降、世界中で見出された「素朴派たち」、そして心の中に深い闇を抱えながらも、創作に生きる意味を見出した「アウトサイダーたち」の作品を展示します。特に美術の専門教育を受けず、ただ描きたいという強い衝動によって創作を行った素朴派やアウトサイダーたちは、どのような経緯で作品をうみだすに至ったのでしょうか。本展では、開館以来、素朴派とアウトサイダー・アートに注目してきた世田谷美術館のユニークなコレクションによって、何が彼らを創作に導いたかをさぐります。「余暇」「晩年」「放浪」「心の中」などのキーワードをもとに、関連する近現代の作品も合わせて約140点を展示。美術を専門とするわけではなく、ごく普通の日常生活をおくる私たちにとって、美術とともに生きるとは何かを考える企画です。
目次
「アンリ・ルソーから始まる世田谷美術館の素朴派およびアウトサイダー・アートのコレクションについて」遠藤望
カタログ
1. 画家宣言―アンリ・ルソー
2. 余暇に描く
3. 人生の夕映え
4. On the Street, On the Road 道端と放浪の画家
5. 才能を見出されて―旧ユーゴスラヴィアの画家
6. 絵にして伝えたい―久永勉
7. シュルレアリスムに先駆けて
8. アール・ブリュット
9. 心のなかをのぞいたら
10. グギングの画家たち
作家解説
作品リスト
奥付
編集・執筆:遠藤望、加藤絢
デザイン:馬面俊之
制作:リーヴル
発行日:2013年9月14日
発行:世田谷美術館
Setagaya Art Museum ©2013
1200円(税込)