[カタログ/2018年発行]
-開催概要から-
髙山辰雄画伯は現代日本画壇の代表的な存在であるのみならず、一貫して若々しい画風を開拓してきた、偉大なる試行者でもあります。今回の展覧会は髙山芸術を最も能弁に物語る屏風作品を中心に、各時期の代表的な作品、版画作品なども含めた内容からなり、その75年の生涯を律した美のありかたを、100点近い作品によってたどってみよう、というものです。二度の日月星辰展会場を飾った主要屏風、《山》《春秋図》《銀河》《明星》《日》《月》などのほかに、日展の出品作として話題を集めた、《出山》《沼》《瀬戸内海》《冬》《行人》といった名作がならび、また旧来あまり紹介されたことのない小品についても、秀作が揃いました。『唐詩選』『聖家族』『源氏物語』の60点に及ぶ版画集の本格的な紹介も、初めてのことです。
目次
「あいさつにかえて」酒井忠康
「風景を超えるもの―神人一体の、絵画という場」新見隆
「髙山辰雄の画業」吉田浩太郎
図版
I-1 若き研鑽の日々 1930年代~1945年
I-2 ゴーギャンとの出会い 1945年~1960年代
I-3 人間精神の探求 1970年代~1990年代前半
I-4 森羅万象への道 1990年代後半~2000年代
II 彫刻、素描、小下図、版画集・特装本、雑誌・書籍の仕事
「髙山辰雄先生のこと 談話」稗田一穂
「髙山辰雄先生との想い出」東儀秀樹
「髙山辰雄先生と大分」佐藤直司
「髙山辰雄が語る宗元絵画の魅力」石井幸彦
「髙山辰雄と世田谷―風景と人と街」池㞍〔異体字:尻の九=丸〕豪介
髙山辰雄のことば(再録)
髙山辰雄略年譜
展覧会歴(グループ展)
主要参考文献
出品目録
奥付
企画・構成:世田谷美術館、大分県立美術館
編集:池㞍豪介、石井幸彦(世田谷美術館)/吉田浩太郎(大分県立美術館)
編集協力:岩田高明
デザイン:梯耕治
制作:印象社
印刷:光村印刷
発行:世田谷美術館/大分県立美術館©2018
2300円(税込)