本展は、韓国の人と生活に焦点を絞り、現代韓国の大衆文化を広く紹介することを目的としています。とくに今回は、人と人を結びつけるための場、あるいは契機としての「メディア」に着目し、都市を中心にした大衆文化の現在を多彩にご紹介します。この場合のメディアとは、単にテレビや新聞だけではなく、家庭の生活空間から儀礼や儀式、さらにはストリート・ファッション、広告、映画、音楽など、日常生活に溢れる幅広い視聴覚表現までをも含みます。(街中の本屋を再現したコーナーでは実際に雑誌を手にとってご覧いただくこともできます。)そこには、今日の韓国に生きる市井の人々のさまざまな表情が、生き生きと写し出されているはずです。本展を通して、韓国の人々の日常感覚=匂いのようなものを感じ取っていただければ幸いです。